様々な立場の主人公を描いた短編集。
東さんの本は、『薬屋のタバサ』が妙に好きで、
繰り返し読んでいる。
ファンタジーなのに、変な生活感に
溢れているところとか、豆を煮るくだりが好きだ。
今回はもう少し地に足がついた感じで、
それでも突然現れたおばあさんをエスコートする話など、
非日常の世界にふわっと迷い込んだような
不思議な読後感だった。
学校に通っておらず、仕事もしていない、
ひきこもりの様な状態の主人公が
これからどうしよう?と世間との関わり方を
模索する「見つかった?」の続きが気になった。
主人公たちはみんな少しずつ孤独で、少し変わっていて
可哀想なんだけど、完全に一人ではないという希望がある。
イラストもとても良かった。
ちなみに私はいまでもこれからどうやって
生きていったらい��のかはわかっていない。
毎年、いや、3ヶ月に一度くらい、
「これからどうしよう」と考えている。